映画忘備録

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ジョン・ウィック:プロレスかと思って観に来たら総合格闘技だった

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「ジョン・ウィック」はチャド・スタエルスキー監督、キアヌ・リーブス主演のアクション映画で、 マトリックスなどでアクション・スタントを担当していたチャド・スタエルスキーの初監督作品である。

「ガン=フー」と呼ばれる、近接格闘技とガンアクションをミックスしたアクションが行われるのが最大の特徴であり、本作の監督主演がともに参加している「マトリックス*1」や、近接格闘技とガンアクションをミックスした先駆者である「リベリオン*2」などとの関連性を喧伝している作品でもある。

B級アクション映画の典型を行く「ジョン・ウィック」のストーリー

本作「ジョン・ウィック」のストーリーは、かって凄腕の暗殺者として知られていたが今は引退してるジョン・ウィックのもとに地元のロシアンマフィアのゴロ息子がうっかり強盗に入ってしまい、怒ったジョン・ウィックに猛烈に復讐される…

という近年のB級アクション映画ではわりとよくあるというか、コテコテのB級アクション映画の設定であり、近年公開された作品では「イコライザー」などと大体同じと思って差し支えない。

それが評価を下げる要因になるかというとそういうわけではなく、製作費も上映時間も限られているジャンル・ムービーではむしろ無駄な要素を削ぎ落しているとして、B級アクション映画好きなら「いい感じの設定とストーリーだな!」とむしろ、それだけで評価が上がってしまうくらいである。

もちろん「無駄な要素を削ぎ落している」ということは、飽くまで「その分アクションに全力を尽くす」ということを前提に許容されているのであって、「無駄なストーリーをそぎ落とした上にアクションもボロボロです」という結果に終わった場合は、単に見るべき個所がまるでないという悲惨な映画なだけである。

movie-reviews.hatenablog.com

ガン=カタ」を期待するべからず

そういうわけでアクション映画なのでアクションは非常に重要なわけだが、前述のとおりこの「ジョン・ウィック」では「ガン=フー」なる近接格闘技とガンアクションをミックスしたアクションを最大の特徴としている。

この「ガン=フー」が「リベリオン」や「ウルトラヴァイオレット*3」のガン=カタと違う点は、リベリオンが架空の社会を舞台にしたSF映画であるのに対して、「ジョン・ウィック」は現実の世界をベースにしているので、ガン=カタよりもリアリティに振っていて、ジョン・ウィックも無敵の主人公というわけではない点だ。

その結果、ガン=カタの重要な要素である流れるような高速アクションや、様式美あふれる止め画などといったものは排除されており、カッコよさに関していうと確実にリベリオンには劣る。

また近接格闘が格闘技の演武のようなガン=カタと比較するとスマートさに欠けており、あらかじめ練習してあるパターンを実行しているというよりは、危ないから取り合えずこいつを投げとくとか、突発的にアクションを実行している感が強くて、投げるのもスパっと投げるというよりはジタバタして頑張って投げるという感じである。

これは完全に個人の好みの問題ではあるものの、ロマン溢れるガン=カタと比較すると、ガン=フーは単純に効率的に相手を倒す殺人技という印象だ。

プロレスを観に来たつもりが総合格闘技だった

個人的には完全に「マトリックス」や「リベリオン」を期待すると、プロレスだと思って観に行ったら総合格闘技だった、という感じに確実に肩透かしを食らうものの、別に「ガン=フー」がそんな駄目なものというわけではない。

思ってたのとは違うというだけで、アクション映画としてはちゃんと成り立っているので、あまり「マトリックス」や「リベリオン」を気にせずに無心で観に行くのがおすすめ!

しかしながら宣伝が「マトリックス」と「ガン=カタ」押しで完全に足を引っ張ってしまってる感のある作品である。

johnwick.jp

*1:1999年公開、ウォシャウスキー兄弟監督の全3部作のSFアクション映画

*2:2002年公開、カート・ウィマー監督のSFアクション映画

*3:2006年公開、カート・ウィマー監督のSFアクション映画、劇中では「ガン=カタ2.0」と呼ばれるガンアクションが行われる。

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