映画忘備録

映画を見た感想を、ひたすらメモっていくブログです。

チャッピー:見逃してると後悔する、ニール・ブロムカンプ最新作

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「チャッピー」(原題: Chappie )は、ニール・ブロムカンプ監督、シャールト・コプリー主演のSF映画で、「第9地区*1」同様にブロムカンプ監督の短編映画が基になっている。*2

第9地区」の続編のような世界観

ニール・ブロムカンプ監督は、高い評価を得た「第9地区」をきっかけに世界的に注目された南アフリカ出身の監督で、今回の「チャッピー」は「第9地区」と同様にヨハネスブルグを舞台としており、「第9地区」と極めて近い世界観になっている。
 
そのため「第9地区」を観た人なら、全く違和感なく世界観に入っていく事ができる、ちなみにシャールト・コプリーが主演になっているが、これはチャッピーの中の人としての出演で、実際に本人は出てこない。 

「チャッピー」のあらすじ

本作「チャッピー」の主人公であるロボット「チャッピー」は、人類と同等の学習能力を持つ人工知能をもった警官ロボットで、これを利用して犯罪に利用しようという地元のギャングに強奪されてしまい、ギャングとして教育されていく・・・

という感じのあらすじで、声高には語られないけれどもやたら大量のテーマが詰め込まれてる感じがいつものニール・ブロムカンプ調。

相変わらずヤバすぎる南アフリカ

冒頭で書いたとおり「チャッピー」の舞台は「第9地区」から引き続き、南アフリカヨハネスブルグ

ヨハネスブルグはニール・ブロムカンプ監督の出身地でもあるが、毎回治安の悪さが普通じゃないし、ギャングの怖さがマジ半端ない、映画に出てくるギャングで屈指のマジ怖い度だと思う。

これに輪をかけてギャングというか本人役の「ダイ・アントワード」のニンジャがかなり怖いのと、かれらのバックグラウンドである「Zefカルチャー」が前面に押し出されてるのが「チャッピー」の特徴になっている。

相変わらず映像は凄い

上記に以外にも相変わらず映像がすごくてチャッピーの動きは超リアルだし、ロボットなのにも関わらず人間の役者よりも観る者の感情に訴えかけてくる演技をしていて、チャッピーの可哀想な感じが見事に演出されている。

また、近未来SFとしてのセンスがよくてロボットのファームウェアをアップロードする画面の本物っぽさとか、PS4で並列処理させて熱暴走するレベルならAIのバックアップとかイケそう!っていう感覚が素晴らしい。

ちょっと内容が散漫な感じはする

しかしながら「チャッピー」の欠点として、まるで何本かの脚本をミックスして一本にしたかのような印象で、チャッピーの成長とヒュー・ジャックマン演じるエンジニア、ヴィンセントの復讐譚という完全に違うストーリーラインが平行して進行している感じが拭えなかった。*3

エンディングも本当にあれでOKなのかよ!という印象を個人的には持ってしまい、あまりスッキリした感じではなかった。

とはいえ、間違っても粗が目立つという作品ではなく、ちゃんと作ってある作品で「第9地区」には及ばないものの、安定のニール・ブロムカンプ作品で色んなテーマが詰め込まれた作品で、この完成度の高さで現状の注目度の低さは不当であるとは思わせる作品だった。

www.chappie-movie.jp

*1:2009年公開、ニール・ブロムカンプ監督

*2:正確にいうと基になったのはCMの企画らしい

*3:とはいえ「ムーア」は超カッコいい

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