映画忘備録

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イコライザー:確信犯的な予定調和とケレン味が炸裂する極めてよく出来たジャンルムービー

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 「イコライザー」は、アメリカのテレビシリーズ「ザ・シークレット・ハンター」を「トレーニング・デイ」「ザ・シューター/極大射程」「クロッシング」などで知られるアントワーン・フークア監督、デンゼル・ワシントン主演で映画化した作品。

ちなみに元になったテレビドラマ「ザ・シークレット・ハンター」は、原型がほとんど見当たらない位に改変されているため、あまり気にする必要はない。

 「イコライザー」のあらすじ

ホームセンターで働く真面目な従業員ロバート・マッコールは、やたらキッチリとした生活を営む一見穏やかな中年男性だが、その正体は元CIAのエージェントであった。

静かな生活を望むマッコールは自らの過去を隠し、その特殊能力を封印して過ごしていたが、世にはびこる不正を見逃すことは出来ず、密かに悪人に制裁を加えているのだった。

つまり普段は一般市民として生活しながら、夜な夜な人知れず弱きを助け強きを挫く暗殺者という、完全に”アメリカ版の必殺仕事人”である。

ジャンル映画として極めて丁寧

本作「イコライザー」は、前述の通りよくあるタイプの時代劇のような内容の映画なのだが、明確な特徴が2つあり、そのひとつが作りが非常に丁寧なこと。

特に前半の主人公・マッコールのカッチリした生活振りや、「ナイトホークス*1」っぽいダイナーの場面など、マッコールの物静かな様子を丁寧かつ効果的に描いている。 

そしてもうひとつは確信犯的なケレン味溢れる演出で、特に後半のホームセンター内の消化設備が作動しているのを雨に見立てて、スローモーションでマッコールがネイルガン*2を持って登場してくるとか、まさに”必殺仕事人”のような演出で笑ってしまうくらいカッコいい。

あとマッコールが読書家という設定なのだが、その時に読んでいる本の内容が今後を暗示していたりするのも丁寧な感じだ。

いまだかってないレベルで敵組織を破壊する主人公

普段は物静かでカッチリとした主人公だが、”こいつを殺す”と決定した後はメチャクチャな速さで敵を抹殺し、敵組織の資金源になっているタンカーを発見した2秒後には爆破、しまいにはロシアン・マフィアの親玉を殺しにロシアまで抹殺しに行くという徹底した破壊振りをみせる。

また、主要な敵であるロシアン・マフィアの殺し屋であるテディも単なる類型的な悪役ではなくキャラが立った好敵手として描かれており、そのテディとマッコールの職場であるホームセンターで対決し、いろんな道具を使ってやたら凝った殺し方を披露するというのも観客の期待を裏切らない。

ジャンル映画としては誠実な作品

唯一の欠点は、上映時間が131分とジャンル映画としては長めなことで、これに関しては前半部の主人公の静かな生活を描いている場面が長すぎると感じる人もいるようだが、どちらかというと後半に敵組織を完膚なきまでに破壊しすぎているのが原因な気がする。

とにかく前述のように観客をなめてる所が見受けられず、むしろジャンル映画としては丁寧で誠実なのが「イコライザー」で、好き嫌いは分かれるとは思うものの、この手のジャンル映画が好きに人には絶対にオススメできる作品である。

 

 

*1:1981年 ブルース・マルムース監督のスタローンの女装が見れる映画

*2:釘を打ち出す工事用の機械

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