映画忘備録

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MMAドキュメンタリーHYBRID:総合格闘技の現在を描いた未完成のドキュメンタリー

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本作「MMAドキュメンタリーHYBRID」は、パンクラスの2013.3.17ディファ有明大会を中心として日本における総合格闘技の現在を描いたパンクラス製作のドキュメンタリーで、タクミ、ISAO、日菜太山本篤、北方大地、そして日菜太と翌4月のREBELSで対戦した小西拓槙の6選手に密着し、選手たちの生々しい姿を描き出している。

PRIDE亡き後の総合格闘技の現在

MMAドキュメンタリーHYBRID」ではパンクラスパンクラスと提携しているキック団体REBELSの選手を扱っているのだが、パンクラスといえば日本の総合格闘技界では老舗にあたる団体。 

にもかかわらず、現在ではそのチャンピオンでもプロ格闘家として総合格闘技一本では食ってはいけず、選手はみな格闘技とは別に仕事を持っている、それは総合格闘技道場の運営であったり、スポーツジムのインストラクターであったりと比較的格闘技に近い分野の職業についている場合もあれば、公務員であったり現場作業員であったりと様々だ。

公務員なのでファイトマネーを受け取れない*1にもかかわらず、試合に出場し続ける小西選手やただ総合格闘技が好きだからというだけの理由でリングに上がり続けるタクミ選手など、まるで漫画の登場人物のような経歴を持つ選手たちの生活ぶりや、試合について語る姿、緊張感溢れる控え室の様子などの興味深い映像が観られ、まるで自分の知り合いがパンクラスのリングに上がっているような錯覚を覚える。

この作品だけではなにも完結しない

しかしながらこの「MMAドキュメンタリーHYBRID」はドキュメンタリーとしては取材期間が短く、映画内で行われる試合も何か特別な意味がある試合ではなく各選手の選手生活にとっては「ひとつの過程」に過ぎない。

そのため、この作品だけでは何も完結しておらず、テーマ性やメッセージ性が希薄でボケてしまっており中心となる強固な軸が感じられない、そのため上映時間が110分と特に長いわけでもないのに、感覚としてはやや長く感じられた。 

ゆえにこの作品の感想をまとめると「駄目というよりはまだ未完成の作品」という印象なのだが、総合格闘家という素材は非常に魅力的で、仮に今後も新たなドキュメンタリー作品が撮影されて、選手のキャリアや人生が補完されるのであれば評価が変わってくるだろうが、今のところ続編の予定は無いそうだ。 

 

パンクラス・オフィシャルサイト | PANCRASE -世界標準- MMA Documentary-HYBRID

*1:報酬があると副業になってしまうので

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